今年は大波が来ます!
〜テレビ放送開始50周年記念番組『人形劇大集合』〜
--------------------------------------------

平成15年(2003)2/1、
NHKの特番でプリンプリン物語を始めとする昔の一連の人形劇が大きく取り上げられました。ここに感想、批評を兼ねて特集しようと思います。

--------------------------------------------
:プリンプリン物語!
--------------------------------------------
※)画像転載してますが、クレイムがあれば即座に外します。

スタジオの人形劇舞台に現れるボンボンとプリンプリン。
待ってました!、のプリンプリン物語の紹介の出だしはこうでした。

ボンボン:「ちょとー!ねぇねぇ、堀尾さーん!重要な作品を一つ忘れてるんじゃないの?」

プリンプリン:「ダメよ、ボンボン。失礼な事言っちゃ・・」

司会:「あ、プリンプリン?」

ボンボン:「気安く呼ぶなよ!」

 と、いうキャラ通りのやり取りでプリンプリンの紹介。想像以上にピックアップされていて僕的には満足でした!
何よりも石川ひとみさんと神谷明さん、そしてプリンプリン、ボンボンの「4人」(2人?)が、同じ場面に収まっているというのが何とも感無量です。

 ボンボンの声の記憶は無かったので、以前神谷明さんだったと聞いた時はボンボンのクールで整った顔立ちから、てっきり「男前の時の冴場僚風」だと想像していたのですが、神谷明さんによると「ボンボンのキャラ付けが、後の筋肉マンのルーツとなった」と言うから面白いものです。
 一見、そのビジュアルイメージと相い入れないように思えるボンボンのキャラ性を、見事に描き出した神谷明さんの実力は流石だと言えるでしょう。
 他にルチ将軍とゼロゼロセブンヘンナキブンの声も披露してくださいました。脚本石山先生のいたずらでこの3キャラが一緒に登場して困らされた事もあったとか。

 また石川ひとみさんの声も全くお変わりなかったのが、僕には驚きでした。甘くて母性に満ちた声に思わず聞きほれてしまいました。本人は「当時はもっと高かった」と言いますが、今でも全くプリンプリンの声として遜色有りませんでしたね。

「18:10から月曜日〜木曜日まで毎日再放送」という情報もひとみさんによって公開されました。

 ところで僕は昨年プリンプリン物語の人形を見に行ってきたのですが、その人形はかなり痛みが激しいものでした。ボンボンもプリンプリンも小麦色に日焼けし、髪もくすんでいたのです。
 ところが、NHKで見た人形は髪も衣装も純白で
新品同様に美しいままでした。
 予備に綺麗に保存されていたのがあったのか?、或いは旧人形を磨きなおして服も修復したのか?、もしくは友永先生が作りなおしたのか? どういう風にしたのかは謎ですが、まぁとにかく僕は当時のままの彼らに再開できて嬉しいです(笑)。

--------------------------------------------
ひょっこりひょうたん島
--------------------------------------------
当時のスタッフが集まっていろいろ思い出話に花を咲かせていました。
また、井上ひさしのリメイク物語、またモーニング娘。による「ひょっこりひょうたん島」もありました。

人形美術・片岡昌 『ドライでモダンで可愛くなく作ろう、というコンセプトで作った。最初の半年は人気が無かったが後に人気が出てきた。』
演技指導・須田輪太郎 『主要なキャラクターは全てニ体以上あり、衣装早代わりなどできるようにしている。』
脚本・井上ひさし・山本護久 『脚本はいつもギリギリだった。三ヶ月間二人で缶詰になって一緒に暮らして書いた事もあった。』
モーニング娘。 「ひょっこりひょうたん島」の歌
 さて、「最初は人気が無かったが、後に人気が出てきた」という現象はNHKならではかもしれない。国営放送の強みでもある。
 中でも「可愛く無く作ろう」というコンセプトは正解だ。他の物語ジャンルでも言える事だが、大切なのはインパクト。親しみやすさや可愛らしさなどは視聴者の方が見出してくれるものである。これはプリンプリン物語にも当てはまるであろう。
 主要なキャラクターがニ体以上あったのはプリンプリン物語も同じだったらしい。

 モーニング娘。 「ひょっこりひょうたん島」は、可も無く不可も無く、と言った感想。しかしまぁ、女の子がたくさん集まって歌っているのは花があって良いかもしれない(笑)。

--------------------------------------------
ひょっこりひょうたん島(リメイク)感想
--------------------------------------------
リメイク放送されたひょうたん島の感想です。

『海の上をプカプカ漂流する島の物語』

 幼い頃(幼稚園ぐらい)、この設定を母に聞かされた僕は、無性に知りたくなって大人達にどんな話だったのかとあれこれ聞いて回った事がある。いつしかその記憶すら忘れていたが、最近NHKの50周年記念のキャラクターにドンガバチョが選ばれ、ふと思い出したのである。そしてこの度のリメイク放送によってやっと見る事が出来たのだ。
・・・だが、幼い頃ほどの興味は湧かず、実はさして期待もせずに見ていた。
 が、実際に見て僕は思ってしまった。

ひょうたん島・・・・面白い!!

 人間レコードの発想もさる事ながら、博士、ライオン、ドンガバチョのキャラクター性が完全に完成されている。僕のように初めて見た者に、最初からいきなり「どいつがどんな奴なのか分らせる」というのは中々出来る事では無い。
 これ程のキャラ性を有する事が出来るのはやはり『長い歴史ゆえ』であろう。きっと脚本井上氏や声優・スタッフの心中に完全熟成された形で残っていたのである。
 また、『三人の魔女』の悪役ぶりやキャラ付けも抜群であった。

 しかし、最後の一人も人間レコードにされて終わり、というのは最悪だ!
後半の解決を見せぬままやるのであれば、もう少しストーリーを単純にしてでもちゃんと完結させた方が良い。
 当時に見た人なら、懐かしむ意味でも楽しめるかもしれないが、ひょうたん島を知らない世代にとっては単なる「不条理落ち」の物語でしか無い。後味の悪さが残ってしまう。エンターテイメントとして、ちゃんと責任持っておいて欲しいものだ。
 リメイク版放送終了後に司会者が言う所によると、

「続きはまた100周年記念特番の時に。」

・・・だそうである。そんなアホな!!

このサイトはフレーム付きです。フレームが見えない方はこちらから入りなおしてください。