物語元ネタ集
(原案ネタ&時事ネタ)です。皆様にBBSに書きこんでいただいた記事をいくつか管理人が抜粋し、要約してUPさせて頂きました。
原案ネタ |
カンカラン兵士:「(中略)バターはないけど、大砲はいっぱい!」
これは、ナチスドイツの、ヘルマン・ゲーリングの有名な演説からですね。(以下原文)
「いいか諸君!我々にはバターが無い。しかし、私は質問したい。諸君はバターと大砲のいずれを欲するのか?
ラードを輸入するか、それとも金属部品を輸入するのか?いいか、諸君、バターは我々を太らせるだけだ!」
(金田一狂介様情報 2004/02 )
大悪魔メフィストフェレスなどの出てくるドオンブリカ編は、どうも「ファウスト」がモデルの一つににあるらしい。「ファウスト」はそもそも、1500年頃(レオナルド・ダヴィンチが生きていた時代)の実在の人物ファウスト氏にまつわるいろいろな話(悪魔と取引をした)=ファウスト伝説をもとにゲーテが書いたものである。
ファウストGeorg Faust
AD1500年前後のドイツの実在の人物。自然学の知識を利用して魔術を行ったとされる。
伝承人名としてはヨハネ(ヨハン)・ファウスト。彼の所業を核に、古代以来の種々の魔術師伝説が加わって形成された伝説が『ファウスト』である。
1587年に最初の刊本(民衆本)が出版され、これに続いてC.マーロー、レッシング、ゲーテ、新しくはT.マン、バレリーらの作品が加わって、文芸上の一大モティーフとして発展した。 またベルリオーズ、シューマン、グノーらの音楽作品も多数ある。
”生の享楽と知的好奇心を追求するあまり、悪魔に魂を売り渡す主人公の破滅と救済の物語”は、メフィストフェレス、グレートヒェンといった脇役ともども、〈近代人〉の運命を示すものである。
『ファウスト』
ゲーテの戯曲。 1773年に《ウル(初稿)ファウスト》、1790年に《ファウスト断片》が書かれ、1808年《ファウスト》第1部、1831年《ファウスト》第2部として完成した。
ファウスト伝説では単なる魔術師であった主人公は、この作品では絶対を探求する学者となる。悪魔メフィストフェレスとの契約にもかかわらず、たゆまぬ努力と社会に善をなそうとする意志と純粋な愛によって、最後にその魂は救われる。
第1部は、メフィストフェレスとの出会い、グレートヒェンとの恋とその死など、善と悪をめぐるファウストの人間的な葛藤が描かれ、第2部はより象徴的な、世界観の獲得がテーマで、ギリシア神話の美女ヘレネとの結婚など、ファウストの行為と、その救済によって、人間の行き方を示そうとしている。
(百科事典マイペディア電子辞書版より要約) (えみゅう様 情報 03/07)
『ファウストとドオンブリカ編の類似点』
『ファウスト』の第二部に仮装舞踏会のシーンがある。
そこで、復讐の女神(禍いの種子をまき、というセリフがある)が出た後、仮装行列の中で、もっとも重要な中心をなす、女の人たちを乗せた象が登場する。背中に、勝利の女神ヴィクトリアが乗り、やさしい女(知恵)御している。そして象の左右には鎖で縛られた「恐怖」と「希望」という二人の女を従えているのです。
マイヨーと象はこの勝利の女神ヴィクトリア(または、知恵という名のやさしい女)を元にしているのかもしれない。そして『象が苦手な魔女』の元ネタもここから来ている可能性もある。
またファウストには中世ヨーロッパの貴公子風俗についての記述があるが、これが両殿下にピッタリ該当しているので拾い上げてみた。
第一部書斎のシーン: メフィストフェレス
「(前略)憂鬱な考えごとを追っぱらってあげようと思って、
今日は貴公子という服装(みなり)でやってきました。
金でふちどりをした赤い上着、厚地の絹のマント、帽子には鳥の羽根、それに長い細身の剣、といったいでたちです」
(世界古典文学大系50ゲーテ ファウスト 大山定一訳 筑摩書房 より)
(えみゅう様情報 2003/07)
時事ネタ |
第511話 放送1981/7/13
近くロンドンで行われるという結婚パーティー
というのはダイアナ妃の事。ランカーの言う、「近く、ロンドンで行われるという婚礼よりも、
豪華な歓迎パーティーを開くのだ!」は、1981年7月29日に行われた(注・511回の本放送は同年7月13日)チャールズ皇太子の婚儀のことである。日本でもこれは大きく報道された。
時差があるから中継ではなかったと思うが、その特集番組も、わざわざ放送されたと記憶している。
また「タイルが剥げないか」というのはスペースシャトル・コロンビア
の事である。1981年4月12日に打ち上げされた初代スペースシャトル「コロンビア号」のことを意味している。
(Yoshida様、しどろもどろ様情報 2003/08/06 )
第504話 放送 1981/7/02、 第509話
非核三原則ならぬ非魔女三原則を提示する宇宙基地に「どーせわかりゃしないんだから居ないってっておしまい!」 と魔女。これはアメリカ&日本政府に対する当てこすりのようだ。
「中東のアッチー国、ソッチー国、コッチー国、」これは 恐らくイラン・イラク戦争(フセイン・イラクが軍事大国になったのはこのときアメリカがフセインを応援(武器売りまくり)したからだという説も)とイスラエルを示していると思われる。
イスラエルは「バビロン作戦」(1981年6月)でイラクが建設しているフランス製原子炉オシリスを完成直前に空爆で破壊。
(しどろもどろ様、urico様情報 2003/07/24 )
第497話 放送 1981/6/23 再放送 2003/7/11
某国がミスター・ランカーに、「核に見えない核兵器」の発注をしてきた。これは、番組収録時のニュースを題材にとったエピソード。
1981年5月17日、アメリカの元駐日大使、エドウィン・ライシャワー氏が、「すでに、核兵器を積載した米艦船が、日本
に来航した実績がある。日米間で、口頭合意に達したもの。」
という主旨の発言をし、1967年に政府の方針として発表された、「核は、
作らず、持たず、持ち込ませず」という、いわゆる「非核三原
則」のひとつが、すでに骨抜きにされているということが明らかになった。
折りしも、6月5日に、艦船ミッドウェーの横須賀港(神奈川県)寄港が予定されていて、それにも核積載の疑惑があったゆえ、大規模な抗議行動が展開された。おそらくは、これをもとにして作られたものと思われる。
第486話 放送 1981/6/4 再放送 2003/6/24
東京上野に「ハヤミズ」という家具専門店があった。そのCMが元ネタ。
民放で子供向け番組時間帯 (〜藤子不二雄さんのパーマンや、魔法使いサリーな
どを再放送していた。NHKでいえば、ひょうたん島からネコジャラ市にかけての時期、プリンプリンが登場した時代には、すでにやってなかった模様〜) を中心に東京周辺のテレビで頻繁に流されたのである。
当時は家具を売る所といえば、有名百貨店か老舗の店がまだほとんどだった。しかしこのハヤミズは8階建てのビルをすべて家具売場にあて、大きなエレベーターを置いている事をセールスポイントにしていた。
CMはエレベーターガールが出てきて、「1階、家具売場でございま〜す。2階、家具売場でございま
〜す。」と繰り返していき、最後に 「8階まで全部、家具売場でございま〜す。
ハヤミズでございま〜す!」 といってキメる。
第452話
ランカーが「人員整理だ!」と騒いでいるのは、1981年3月に土光敏夫さんの「第二次臨時行政調査会」が発足した事を念頭においたネタだと思われます。この時、まず国鉄の赤字ローカル線の廃止方針が決まり、2年後には「5年以内に分割・民営化」の答申を出すに至ります。当時は、「リストラ」という言葉は、まだほとんど知られてい
ませんでした。
1979年から1999年までの20年間、冥王星の軌道は海王星の内側
に入り、惑星の順番が変わっていたのです。私は、1971年に「プラネタリウム」の解説でこの話にふれて、
「1979年なんて、ずいぶん先のような…」と思っていたのでした。
「ムッシュ・ウエマチ」 この名前は、当時世界五大陸最高峰登頂や、北極点到達などで大きな話題をよんでいた「植村直己」さんからとったものでしょう(「村」を「町」に)。 また、当時NHKでは、人気キャスター磯村尚徳さんがパリ支局に勤務していて、「ムッシュ・イソムラ」という愛称があったことも影響していると思われます。
(Yoshida様情報 2003/05〜7)
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